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運転感覚の鈍化について

自分自身の老いについて客観的に理解するのは難しいものです。
運動会で徒競走に出場して足がもつれて転倒なんて場面はよく見られる光景です。
運転も同じです。
常に自覚的な危機意識を持ち続けることが重要です。

①年齢の衰えによる鈍化
若いころは運転の車両感覚が鈍く、車両誘導に戸惑うことがあります。
この場合は練習を積み重ねることである程度の車両感覚が身についてきます。
しかし、年齢とともに衰える感覚の鈍化については
取り戻すことが難しいと考えられています。
特に脳機能や認知機能が低下することで物事への対処力が落ちてきます。
また、身体的な能力の低下なども考えられます。
身体機能の衰えからくる鈍化のひとつに股関節の稼働域に制限が出ることがあります。
アクセルからブレーキに足を踏みかえる際に自分自身が思い描いたように
足の移動がうまくできないことがあると言われます。

②慣れから生じる感覚の鈍化
運転経験が浅いときは、慣れない運転環境に対して恐怖心などを感じ、
慎重な運転を心がけます。
ところが、いつも通っている細い路地で、いつも危険な状況に巡り合わなければ
「この道は安全だ」と思い込んでしまうことがあります。
人は飛び出してこない、安全だと思い込んだその時に危険に対する思考の鈍化が生じます。
そのような中で、何の予測もなく突然、人が飛び出して来たら・・・。
心の準備も行動的な準備もできていないことで、事故につながる可能性が高くなります。

③同一環境による鈍化
だれにでも一度はあるのが、高速道路を走行中の眠気ではないでしょうか。
高速道路は基本的には歩行者や自転車の存在はなく、
合流などはあるものの交差点は一般的には存在しません。
一定のリズムで走行することになるのが高速道路の眠気の要因です。
人間の脳は、変化がなく同一リズムで時間を刻むと脳に受ける刺激が弱くなり
単調なり思考が停滞します。
刺激が弱くなり単調な行動が続くことで眠気は出現してくるのです。
また、車内における空気の澱みも要因の一つと考えられています。
高速道路の眠気対策の一つに窓を開けて、
車内の空気に「ゆらぎ」をもたらすことが効果的と言われます。

常に自覚的な危機意識を持ち続けることが重要!
年齢に伴い、脳の認知機能や身体的な衰えによる運転感覚の鈍化について
自覚することも大切ですが、周囲からの助言もリスク回避に重要な役割を果たします。
免許返納時期の検討もその一つと言えます。
車が無いと買い物に行くことができないような環境下では行政の制度設計や
環境整備などが必要となりましょうが、場所がどこであっても、
運転に関して常に自覚的な危機意識を持ち続けることが重要です。
また、運転の慣れから生じる運転感覚の鈍化についても同様です。
常に自覚的な危機意識を持ち、危険に対するイマジネーションと
それに対応する事前の対応力を備えておかなければなりません。
同一環境から生じる運転感覚の鈍化への対応として、
一定のリズムの中でも自ら変化を求め、作り出すことが重要なポイントとなります。
ミント系のものを食べる事やコーヒーなどの刺激物を取る、空気の入替など、
対応できることは様々あることを知ることから始めてみると良いでしょう。

池ヶ谷 美能留